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いまさら地域メディアに参入してやっていくことはできるのか?

最近地域サイトの立ち上げに関わっています。千葉市×子育てっていうニッチな分野での地域サイト「千葉市なび」っていうサイトなのですが、Webサイトの立ち上げ時には考慮すべきことが多く、とても面白いですね。

さて、地域サイトはどのようなビジネスモデルなのでしょうか?少し考えてみたいと思います。

潜在顧客数について

地域を限定しないビジネスモデルの場合

ヤフーやライブドアのような大手ポータルサイトならば日本全国からありとあらゆる属性の潜在顧客に対して働きかけることができます。その結果、膨大な量のPVの獲得につながるので、広告収入がメインとなるでしょう。(図表1 ①大手ポータル)

属性が絞り込み切れないので、広告単価はそれなりになってしまうと考えられますが、とにかくその膨大なアクセス数を活用すれば広告収入だけで事業として成り立つはずです。

また、ギズモード等のような特定分野に特化したサイトであっても、分野は特定されますが日本全国からアクセスを集めることができるので相対的に多くのアクセス数を集めることができます。(図表1 ②大手サイト)

但し、分野を絞っている分だけ、集めている顧客の属性が絞り込めているため、広告の単価は高くなるはずです。高単価の広告をソコソコの潜在顧客に配信するといった形になるでしょう。

地域を限定するビジネスモデルの場合

これらに対して、地域サイトはその性格上、特定地域に対しての情報提供となります。

例えば、地域サイトの大手「まいぷれ」等は、その地域の情報を網羅するといった形になるので、その地域内すべての顧客を狙うといった戦略となります。(図表1 ③大手地域サイト)

この場合、それなりの広告収入を狙えますし、地域の事業者に対して直接営業を仕掛けて直販の広告枠を獲得するといった手法も考えられます。

これに対して、狙う地域も絞るし、分野も絞るといった戦略も考えられます。おそらく、収益化するための潜在顧客が見込みにくいため既存の事業者はあまり参入していない領域であり、現実に「千葉市なび」の支援をしているときにも、この地域×子育てといった切り口の競合はありませんでした。(図表1 ④地域特化型サイト)

ただ、この④のビジネスモデルのばあい、どうしても潜在顧客が不足します。そのため、従来の広告費でマネタイズするという方法は少し厳しいと考えられます。

図表1

地域サイトにも大手というのが存在している

それでは潜在顧客数に弱点を抱えている地域サイトはどのように収益化を図っていく必要があるでしょうか?

上記③の大手地域サイトの場合はそうはいってもある程度の潜在顧客がいるので広告収入を狙っていけばある程度の収益は得られるでしょう。

さらに、地域サイトをあちこちの地域で展開するというビジネスモデルもあります。(この場合、直営形式でやると地域密着した営業チームを構築するのが難しいため、FC的な契約になっているように考えられます。)

この場合には広報を効率的に行えるためとても顧客獲得には有利に働きます。

例えば、「まいぷれ」さんなどは、地域のローカルテレビ局でガンガンCMをやっていますのである程度営業はかけやすいでしょう。(何度もある情報に触れるとその情報に対して好意を持つ傾向があるという単純接触効果が期待できます。)

この「まいぷれ」は全国展開している地域サイト群であるため、本部が効率よく広報費を掛けることができます。例えば千葉県で、ある程度の広報効果を狙う場合、地域を絞った千葉テレビとかベイFM、千葉日報等への広告出稿を検討することとなります。

その場合、いずれのメディアも千葉県では千葉県全域をカバーしていますので単に千葉市とか成田市だけの地域サイトの場合は広報費のロスが大きくなります。

これに対して、「まいぷれ」等は千葉県内でもあちこちの地域サイトを構築していますので広報費をかけてもペイできるだけの効果を見込むことができるのです。

そして、各地域のサイトはメディアを用いた広告出稿が側面支援となるため、「当社サイトに継続して掲載しますので掲載料を…」といった営業が容易になるのです。(こういったビジネスモデルが整備されているのがFC加盟のメリットです。)

これから立ち上げる独立系地域サイトはどうするか

これに対してこれから立ち上げる地域サイトは、広報費を掛けることが難しくなります。市場を千葉県まで広げれば既存メディアの活用も視野に入りますが、コストがかかるのと、メディアで広報をしたのちの営業まで実施する経営資源がないため、事実上これから立ち上げるサイトでは、メディアを用いた広報といった手段はとり得ないと考えられます。

ではどうするか?

既存の大手サイトがいない地域であれば上の図表1③の領域を狙うことも可能かもしれませんが、大手地域サイトに参入されると苦戦を余儀なくされます。

そのため、上の図表ならば④の領域。地域及び何らかの分野に特化して明確に差別化する方法を採ることを考える必要があると思います。

千葉市なびは

その観点から千葉市なびでは千葉市×子育て世代という領域に狙いを絞っています。

子育て世代を14歳までの子供を育てている人と定義すると、千葉市の14歳までの人口は89,500人ほどなので、おおむねその両親をターゲットとして179,000人ほどを考えています。

この179,000人が月に1回見てくれれば約18万PVとなるので、目標値はそこらへんにおきたいと考えています。

18万PVって意外と広告収入にはつながりません

さて、首尾よく18万PVを達成できたらどの程度の収益性が狙えるでしょうか?

10万PV程度のメディアを複数支援した経験があるのですが正直なところ1PV当たり0.05円~0.5円位が相場だと考えられます。分野を絞って集客しているメディアの方が1PVあたりの収益が大きくなる傾向があるため(広告の絞り込みが効くのでアフィリエイトプログラム等の活用ができます)千葉市なびは0.5円程度を狙うとします。

その結果、9万円程度の収益が一つの目安となります。

事業としてはトントンが着地点かも

もちろん9万円程度の収益では事業として成り立ちませんので、いくつかの施策を考えていく必要があります。

例えば、地域と客層を絞ったメディアになるので、店舗情報の掲載で広告料を獲得することも考えられるでしょう。(この場合営業に費やす経営資源が必要ですが…)

実際に多くの地域サイトがこの方式を採っていると考えられるため、確立された方法なのでしょう。そして、この方法を採用する場合、ある程度メディアとしての力がないと、広告を出稿する側の店舗にとってメリットが薄く、成り立ちにくいと考えられるため先にメディアの力をつけることが大切になります。

ただ、この方法が非常にうまくいっても、千葉市なびは事業としてはトントンぐらいになると考えています。

 

本命は

実は、千葉市なびの運営元は別事業を営んでいます。本サイトはその本業と非常に親和性が高くそちらの方とのシナジーで収益化できればともくろんでいます。

ある事業単体で収益化を目指すのではなく、別事業への影響まで含めて考えれば面白い事業になると考えています。

単体の事業として成り立たせるためには

おそらく、地域サイトを単体の事業として成り立たせるためには「枚方つーしん」のように、その地域に住んでいない人でも楽しめるほどブラッシュアップしたコンテンツを提供していく必要があるでしょう。

単に地域の情報を羅列しただけではなく、そこに住んでいない人が読んでも読み物として面白く、また、過去そこに住んでいた人やこれから住みたいと考えるような人でも読みたいと思えるようなサイトを作っていく必要があるでしょう。

もちろん、できる範囲でそのようなサイトを目指していきますので千葉市なびをよろしくお願いいたします。

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