補助金や助成金でやってはいけないこと

補助金や助成金にはルールがあると指摘してきました。一般的には、補助金は税金から、助成金は雇用保険等を財源として支払われますが、どちらにしても公的なお金です。

そして、公的なお金を使うからには相応の責任が生じるのです。知らなかったでは済まないので、一般的な注意点を押さえていきたいと思います。

■採択前にはじめちゃったら

良くあるケースなのですが、採択を受ける前に事業をはじめる人がいます。事情は様々です。「採択を待ていたら観光シーズンの営業に工事が間に合わない」とか、「タマタマ今はじめれば安くできると言われたんだよ。」などといった感じです。

もちろん、ご自身のお金でやる事業ならば、観光シーズンに間に合えば機会ロスが防げますし、事業を開始する時期をずらして、お金を節約するのは非常にいいことです。

しかし、補助金の一般的なルールとして、「採択前に実施した事業は補助対象外」といったモノがあります。つまり、決まる前にやったことは一切補助されないのですね。

■融通が利かないなぁ

と、こんな風に書くと「融通が利かないなぁ」などと思われる方が出てくるかもしれません。しかし、国の運用する制度ですから、融通などが利いてしまっては逆に困るのです。

例えば、あなたの会社が採択前にやった事業については補助されなかったとします。しかし、隣の町で営業している同業他社は同じようにやったのにもかかわらず、『担当者が融通を利かせて』補助されたとします。

どうでしょう?不公平ですよね?とすると、あなたは役所に文句を言いに行きますよね?(えっ、いかないんですか?文句を言ったら『融通を利かせて』くれるかもしれませんよ?)

と、こんな風にやっていたら、補助金や助成金の担当者は『融通を利かせてくれる』事を期待して窓口にくる人たちを多数相手にしないといけなくなります。

そうすると、もちろん、人員も強化しないといけなくなりますから(窓口の人が足りなくて5時間待ちとかになったら最悪ですからね。)本来、補助金や助成金に回すべきお金が窓口対応の費用で使われてしまいます。

このように、『融通を利かせる』といった判断は大きな目で見るとほとんど最悪の結果をもたらすのです。

■使えるお金に制限があります

と、脱線しましたので話を補助金・助成金に戻します。

補助金や助成金は使えるお金があらかじめ決まっています。例えば一般的な補助金では中古品は買えないとか、従業員の人件費は補助対象とできないといった制限です。

という事は、(補助金にもよりますが)中古の機械は買えないのです。また、従業員が補助事業を遂行のために残業をしたとしても残業代は補助対象とはできないのです。

■制限も絶対条件となります。

そのため、『うっかり』中古の機械を購入したりした場合、補助金を受けることができないといった事に注意が必要です。

「補助金が清算払いだけど12月に入金される予定だから…」といった風に、補助金まで含めた資金計画を立てていたような場合、このようなうっかりミスは致命傷につながりかねません。

■ルールをかいくぐったらどうなるの?

さて、一般的なお話ばかり書いていてもつまらないので、『仮に』ルールをかいくぐって補助金や助成金を受けたらどうなるかについてもお知らせしておきます。

悪質であれば詐欺罪に問われますし、うっかりミスであっても、露見した瞬間に返金が求められます。補助金上、要件はかなり厳密ですので、しっかりと要綱を読んで、補助金の要件に合致するような支出を行えるようにする必要があります。

さらに、このような不正受給をしてしまいますと、一定期間、補助金や助成金を申請できなくなります。このように、不正受給をしようとしても何ら良い事はありませんので、十分注意をしていく必要があります。

良い相談者とは、不正な手段や怪しげな方法論で多くの補助金や助成金を獲得させてくれる人たちではありません。真っ当な方法で獲得できる補助金や助成金はしっかりと獲得し、補助金や助成金の獲得に無理があるような場合や、補助金や助成金の獲得が得策でない場合は、それ以外の方法も提示することができる人たちの事を言うのです。

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