特定の組織で偉かったあなたへ―その人脈は役に立ちませんよ?

本稿は、特定の組織で偉かったあなたにとっては、おそらく不愉快な内容になります。しかし、不愉快に感じた人にこそ知っておいてほしい内容になります。

もし本稿を読んで特に不快に感じなかった人にとっては、少なくとも営業について一つの痛みを味わわなくて済みます。

■自分の組織の紹介をしたことがありますか?

特定の組織で偉かった方は、その会社の看板を使って仕事をしていることを忘れがちです

「いや、そんな事は無い。自分は技術もあるし、交渉力も一流だ。組織に残っている人たちとは違うんだ!」「独立開業したら、ぜひ○○さんにお仕事をお願いしたいと引く手あまたなんだ」とこんな声を聞くこともありますが、そんな風に考えている方は次の質問に答えてみてください。

  • 客先であなたの会社の説明をしたことがありますか?(どういう業種で、どんな事をやっている組織なのか)
  • おそらく、組織人ならほとんどの方はこれをしたことが無いハズです。とくに、大きな組織でやってきている方は自信も能力もあるのでしょうが、これはやったことが無いハズです。

    でも、これが営業の第一歩なんですよ。

    ■あなたはだぁれ?

    会社の看板を外して問われるのは、この「あなたは誰?」という事です。あなたは誰ですか?何をやっている人で、何が得意なんですか?

    組織に属している段階では、あなたが誰であっても、○○建築や○○食品の看板があるので、「ああ、建築屋さんなんだ。」とか「食品関係の仕事ね」といった風に思ってもらえます。

    しかし、組織の看板を外したら、あなたが誰なのかから、ゼロから相手に説明をしていく必要があります。

    そして、その説明に興味を持ってもらえなければビジネスには決してつながりません。

    ■個人名刺を使ってみると…

    このお話をウソだと思うなら、開業準備として組織の看板を外した個人名刺だけを持って異業種交流会なり、開業しようと考えている業種の交流会に行ってみてください。(実験なので、会社とか組織の名前を出すのは禁止ですよ?)

    もちろん、あなた『に』営業をしようと考えている人はあなたの話を聴いてくれるでしょう。しかし、あなた『が』営業をしようと考えている方には、あなたの話は驚くほど響かない事に愕然とするはずです。

    ただ、組織に戻って、組織の名刺を使って話をすれば、たとえ営業に行ったとしても、そんなそっけない態度を取る人などいないはずです。

    その温度差。それが組織の看板の力なのです。

    ■確かに人脈は生きている

    ただ、確かに組織人として培った人脈は生き続けます。しかし、それは上で言ったような会社の看板の力を借りて作った人脈である事を認識する必要があります。

    ですから、一緒に仕事をしたとかの人間関係は生き続けますが、「名刺フォルダーには上場企業の役員クラスの人が1000人入っている」なんていう人脈は役に立たないと考えたほうが実情に近いです。

    そういった、人間関係を構築していない人脈は、別にあなたとつながりを持っているわけではなく、組織の看板という記号につながりを持っている人だと考えられるからです。

    逆に言うと、おそらくあなたの取引先でも独立開業した人がいるはずです。その中でもちろん人間関係を構築してきている人とは付き合いがまだあるかもしれません。

    しかし、たまたま○○建築の部長さんとして挨拶を受けた人とはすでに疎遠になっているはずです。

    このように、会社の看板100%で作った人脈はほとんど役に立たないと考えられます。

    ただ、きっかけは会社の看板であってもその後一緒に仕事をする中で人間関係を作った人脈は生き続ける可能性が高いのでそういったコアな人脈を大事にしてください。

    ■まだ個人名刺を作っていない方は

    あなたの人脈に対する考え方を明らかにするためにも、以下の記事を参考に個人名刺を早速用意してみましょう。

    とりあえず個人名刺を作ろう。

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