開店前にわかる事を調べて計画に落とし込んでみよう【古本屋さん】

古本取り扱い店の開業について

かねてより古本屋の開業を夢見ています。それは自身が本を読むのが好きなことが関係しており、古本屋を開業すれば手に入れたかったコレクター本などが、もしかしたら入手出来るかもしれないと言う下心もあります。

けれども実際に開業するには憚れています。理由は複数あり、一つはそもそも古本の単価が安い為、数をうらなければ儲からない事です。

そして二つ目に、数をうらなければいけないのですが、そもそも本を買う人が少なくなっている。また、古本に対して不潔感を抱いている方が多く、なかなか本が売れない事があります。

更にはネットショップを利用する人が増えてきていて、店舗まで赴いてくれる方が少ない事もあります。

これらを踏まえると古本屋の開業にはいまいち踏みとどまっているのですが、書店とのルートもなくはないですし、箱売りの店舗も運良く見つかっていたりと、何時でも開業できる所までは来ているのが悩みです。

回答

本を読むのが好きな人なら、古本屋さんの店主になる事を夢見ることも多いと聞きます。かくいう私も、古本屋さんの店主にすごく憧れます。

さて、そんな憧れの古本屋さんですが、開業するために超えるハードルはどのようなものがあるでしょうか?

  • 収益性について
  • 古本の単価が安いという事ですが、古本屋さんの収益性はどの程度あるのでしょうか?

    まずH24年の経済センサスでの調査結果ですが、市場規模としては580億円ほどあるようです。

    そして、店頭販売を実施している事業所が1,421事業所であるとの統計が出ており、店頭販売額は年間516億ほどあるので1事業所当たり3,600万円ほどの売上を上げている計算になります。

    そして、古本屋さんは単価が安いという事を懸念していますが、黒字企業の平均では粗利益率は56.1%程になっています。

    小売業の粗利益率は30%程度が目安であることを考えると、かなり粗利益率の良い水準になります。

    しかし、商品回転期間は4.8月といったように、在庫がかなり滞留する業種であるという事ができます。

    高粗利の商品を(かなり安く古本を買い取って)、じっくりと好きな人に売るといったビジネスモデルなんですね。

    (なんだかイメージ通りですね。)

  • 粗利は取れる、後はどうやって数を売るか
  • このように、粗利はかなりとれる商材であることが判ります。あとは、どうやって数を売っていくかの勝負です。

    商品回転期間という経営指標は、在庫が(金額ベースで)全部売れるまで何カ月かかるかについてみる指標です。

    小売業全般は前述の日本政策金融公庫の指標では1.4か月程度とされますので、4.8か月の古本屋の水準は突出して長く、本当にかなりの時間、在庫が滞留する業態であるという事ができます。

    仕入先にもよりますが、しっかりと売れ筋と死筋を管理して、売れ筋商品で売り上げを作っていく努力が必要になってくると考えられます。

  • 値決めが重要
  • と、粗利と販売数量にはトレードオフ(片方を良くしようと思うと、片方が下がる)といった関係があります。

    値決めは経営と言われるように、どんな商売でも値決めは大切ですが、特に古本屋は値決めがとても大切な業種となっています。

    この売上数量と、粗利率を両立するような値決めを考えていく必要があると考えらえます。

  • 店舗を構えるのなら
  • さて、古本をネットで販売するのも最近では行われています。但し、そうはいっても古本は店舗で販売するといったイメージが強い業種だと思われます。

    但し、店舗を構えるのならば、しっかりと収支について最初に考えておく必要があります。

    例えば、家賃15万円の店舗を借りたとすると、毎月固定で15万円が出ていきます。

    その他に、諸経費(水道光熱費に棚卸減耗(要するに無くなってしまう商品の費用)、色んな備品)が10万円かかるとして、社長であるあなたの生活費に30万円かかるとします。

    この場合、毎月固定で55万円かかりますので、上の粗利益率から計算すると98万円ほど売り上げを毎月上げないと赤字になります。

    この売上を上げるためには客単価が1,000円とするならば、毎日32人ほどの顧客が必要になります。

    この32人という事は、営業時間を考えると…

    といった風に、小売業は最初にどの程度の商売になるかが設計できる商売です。

    どこのラインで黒字になるかを決められるのは最初だけですので(このラインは主に店舗の家賃で決まります)慎重に考えてみてくださいね。

  • 計画を立ててみて
  • 仕入先のメドが立っているようですので、一旦計画に落とし込んでみてはどうでしょうか?

    どのような開業でも問題は山のように出てきます。

    そういった問題を一気に考えようとするとどうにもなりませんが、客数は、客単価は、粗利は…といった風に一つ一つ分解して考えてみれば解決の糸口が出てきます。

    開業前というのは、しっかりと計画を立てることができる恵まれた時間です。

    上で挙げたように公的な資料で色々なことが判りますので、そういった資料を活用して、あなたがどのような商売をくみたてて、儲けていくのかを考えて行ってください。

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