その補助金・助成金本当に必要ですか?補助金獲得を検討するときに事業を考える

その補助金や助成金は本当に必要ですか?こんなことを書くと、補助金についてのコーナーなのに、何を言い出すんだ!?と思われる方もいるかもしれません。

しかし、この問いは非常に重要な問いになります。事業を大きくしていこう、発展させようと考える方は補助金や助成金の獲得を検討するさいには、一旦立ち止まってこの問いを考えてみてください。

これは私どものポリシーなのですが、不必要なものはおススメしないといった考え方があります。以下、補助金や助成金を貰うことが必ずしも良いことばかりではないという事を示していきます。

■貰えるものはもらった方が合理的?

しかし、このように書くと、「でも、もらえるものはもらった方が合理的だよね?」と考える方からの反論が出てくると思われます。

確かに、50万円とか100万円、場合によっては800万円とかを返さなくても良いお金として国からもらえるのならば、黙って受け取る方が得策のようにも思えます。

しかし、こういったお金をもらうという事は、様々な制約も同時に受け入れるといった事につながるのです。

■補助金や助成金は意思決定を縛ります

補助金や助成金は基本的には国が何らかの政策目標を達成したいから支給するといったお金となります。そのため、補助金や助成金を獲得し、受け取る際には、補助金や助成金の支給側が求める事業を誠実に遂行する必要が出てきます。

例えば、雇用関係の助成金を受け取ったならば、会社都合での解雇ができなくなります。(正確にはできるのですが、助成金の返還が必要となるケースが多いです。)

「会社都合で解雇なんかしないから関係ないよ」と考える方も多いかもしれませんが、急に業績が悪化して、どうしても会社を守るためには何人かを解雇せざる負えない状況に追い込まれるかもしれません。

しかし、助成金を受け取っているのであれば、会社都合で解雇を実施するといった選択肢は基本的には採用できなくなるのです。

または、非常に素行の悪い従業員であっても、重責解雇となるような決定打がない限り、会社側からの解雇ができなくなるといった問題も生じます。(つまりいわゆる懲戒解雇以外の解雇は助成金受給に影響が出てしまうのです。)

このように、受け取ったはいいけれども、将来の意思決定を縛る結果に結びつきかねないのです。

■立て替え払いの資金的な問題

更に、補助金や助成金は立て替え払いであるといった特徴があります。つまり、一旦は現金が外に出ていくのですね。

そのため、大きな金額の補助金や助成金を獲得すればするほど、一時的な資金繰りが苦しくなります。例えば、300万円を一旦立て替え払いし、その後200万円受け取れるといった補助金であっても、差し引き100万円を用意すれば良さそうに一見思えますが、実際には300万円の現金をどこかのタイミングで用意しないといけないのです。

このようなことは資金繰り上の落とし穴になりますので気を付けたいところですね。

■そもそもお金を使わないのが一番安い

さて、補助金や助成金を活用すれば、安く事業を遂行することができます。例えば300万円かかる事業を実質100万年の負担でできるといったイメージです。

しかし、ここも注意が必要です。安くなったからと言って、はたして本当にその事業に取り組む価値はあるのでしょうか?

その投資を回収するのに何年かかりますか?「負担も少ないし、とりあえずやっておこう」なんて考えていませんか?

このようなことは、バーゲンに似ています。安いからと言って回収の見込みがない投資をするという事は、バーゲンで安くなったからと言って着ない服を買い込むような事に似ています。

不要な支出は安くなったからと言ってもやめた方が望ましいです。

(審査があるので不要な支出については不採択といった形で待ったがかかるはずですが、コンサルの先生などが関与していると、申請書をうまく書いてくれるので審査を突破してしまう可能性があります。)

このように補助金や助成金は「もらえるからラッキー」ではなく、本当に必要かどうかを一旦立ち止まって検討する必要があるモノなのです。

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