まずは開業届を出せば、あなたも個人事業主

■事業をはじめるのはとっても簡単

実は個人事業主として事業をはじめるのはとっても簡単です。

拍子抜けするかもしれませんが、たった一つの届け出を税務署に出せばそれだけで個人事業主になれます。

その届出とは、『開業届』です。

と、こんな風に書くと、普通の人は「なにそれ?」って反応をすると思います。

事業に縁のない方にとっては、基本的にこの様な届け出は行いませんし、事業に縁がある方でも、一回だけしか出さない書類なのである意味かなりレアな書類であるという事ができると思います。

■開業届を出すと

さて、こんな届出書ですが、実はこの開業届を出した人には特典があります。

  • 青色申告で節税だ
  • 赤字が出たら節税だ
  • 銀行口座を屋号で作る
  • といった、開業していない一般人にはできない事ができるようになるのです。

    ■青色申告

    まず、青色申告ですが、この言葉はなんとなく聞いたことがあると思います。

    よく、地方都市などに行くと「青色申告宣言都市」などといった看板が立っているのを目にしたことがあると思います。

    正直「宣言したからなんなんだよ…」といった斜に構えた感想が出てこなくもないのですが、ワザワザ宣言するくらいのメリットはあります。

    例えば、ちゃんと帳簿をつけていれば65万円青色申告特別控除といった特典を受けることができます。(ちゃんと帳簿をつけていないと控除は10万円になります。)

    この控除というのは、事業の収入から費用を引いた所得から、さらに65万円を差し引けるといった意味となります。

    端的に言うと、所得が65万円低くできるというわけです。

    そして、所得が低くなれば当然、所得税は下がりますし、住民税の額も少なくなります。そして、個人事業を営むと下手な税金よりもたくさんとられる健康保険料も安くなります。

    このように、所得を少なくできるというのは、思った以上に大きな特典なんですね。

    そしてさらに、配偶者などに専従者として事業を手伝ってもらった際にお給料を全額経費とすることができたりといった特典もあります。

    ■赤字が出たら節税

    さらに、事業を営んでいて赤字が出た場合、その赤字を繰り越せるといった効果もあります。

    開業届を出していないと赤字が出てもその赤字は単年度で消えてしまうのですが、開業届後のあなたならば、赤字は繰り越すことができます。

    どういう事かというと、

    1年目に100万円の赤字を出したとします。

    その後、2年目は500万円の黒字を出せたとして

    開業届を出していない人は2年目は

    500万円に対して税金がかかります。

    しかし、開業届を出したあなたは

    1年目の赤字100万円を差し引いて、400万円に対しての税金だけで済むのです。

    そもそも税金を徴収するために人為的に区切った年度で税金を計算すると、赤字が切り捨てられてしまうといった不合理があったので、それを解消できるというだけでも良い方法なのかもしれませんね。

    ■銀行口座を屋号で作れる

    さて、もう一つの特典は屋号で銀行口座を作れるといった所です。正直この特典は微妙かもしれませんが、生活用の口座と事業用の講座を分離することで信用を得る事にもつながりますし、色んな経理上の処理も少しは楽になります。

    また、銀行口座を屋号で作ったことによって、「いよいよ自分も社長になったんだな」といった心理的な効果も見逃せないかもしれません。

    ■さあ、税務署に行こう

    このような特典が利用できるようになる開業届ですが提出先は税務署になります。

    一般の人にとって敷居が高い税務署ですが、開業の時は胸を張っていくことができます。これらの特典を得るために開業を決めたらぜひ税務署に開業届を持っていきましょう。

    ■開業届を出すときに忘れてはならないたった一つの事

    さて、開業届をイザ出すとなった段階で忘れがちの事があります。

    それは開業届のコピーをあらかじめとっておいて一緒に税務署に持っていくという事です。

    そして、予めとった開業届のコピーを一緒に税務署に出せば、税務署が受付印となるハンコを押して返してくれますので、ぜひこの開業届の控えは保存しておきましょう。

    開業届の控えは色んな手続きで使う事がありますので、開業届を税務署に持っていくときはコピーを持参するようにしてください。

    ■救済措置もあります

    とはいえ、コピーを持っていくのを忘れたり、開業届の控えをもらったけど無くしてしまったといったケースは当然考えられます。開業届の紛失とか、結構ありそうですよね。

    このような場合には、税務署に行って『行政文書の開示の実施方法等申出書』に開業届の写しを交付してほしい旨を記載して提出します。

    と、複雑なことを覚えなくても、「税務署に提出した書類なので税務署にあるだろう」といった発想で、税務署の窓口で問い合わせれば確定申告の時期(2月下旬から3月中旬まで)以外は親切に教えてくれるはずです。

    開業届の控えが手元にない場合、税務署で開示請求をするという方法がある事を覚えておいてください。

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