顧客のニーズという言葉を考える前に『誰を』顧客にするかを決める

起業とか開業を志してあちこちを調査すると、「顧客のニーズ」という言葉が非常に大切にされています。

顧客が何を求めているか、何を必要だと感じているかといった情報ですから非常に重要な情報であるのには間違いがありません。

では、なぜこの顧客のニーズといった事にこれから開業する人が深入りしてはいけないのでしょうか?

■ニーズニーズって言うけれど、あなたの顧客は誰?

いきなり結論ですが、顧客のニーズを探る前に、あなたの顧客が誰なのかについて特定する必要があります。

顧客のニーズは確かに大切です。というか、これ以上大切な情報は無いかもしれません。

しかし、ニーズを考える前にあなたの『顧客』を定義する方がより重要ではないでしょうか?

■顧客によってニーズは違います

例えば、お蕎麦屋さんを考えてみます。

顧客を、昼食時の時間のないビジネスパーソンと定義するのならば、立ち食いソバ的なオペレーションか、普通の蕎麦屋さんであっても、注文を受けて、初めて粉から打ち始めるなどといった事は望まれていないというのは分かると思います。

一方、時間に余裕があり、食にこだわっている層の顧客を取り込みたいのなら、注文を受けて初めて粉から打ち始めるといった方法は許容されますし、場合によってはその方が望ましいとさえ言えます。

このように、誰を顧客にするかによってニーズは全然異なってくるのです。

■顧客のニーズにマッチしているか

つまり、誰が顧客であるかをはっきりと定義づけして、そのうえで顧客のニーズが来るのです。

それをせずに、「この商品は顧客にニーズに合致している」とか「消費者はこういったニーズがある」などと言っても、そのような議論には意味がありません。

あなたのお客さんは誰なのか。それを最初に定義づけして初めて顧客のニーズといった話が意味を持つのです。

■ニーズとウオンツ

さて、ニーズとは、顧客が感じている欠乏感のことを言います。要するに、おなかすいたとか、○○といった課題を解決したいといった欲求を表す言葉です。

これに対してウオンツとはもっと具体的に、おなかがすいたから『お蕎麦が食べたい』とか、この業務が時間がかかって大変だから『○○システムが欲しい』といったモノになります。

厳密に言うと、このようにニーズとウオンツは異なるものですが、ウオンツを探せなどとは誰も言いません。

一般的な言葉でないといった面と、やはり、潜在的な欲求の方が商売としては重要な情報であるという事です。

例えば上の例で、お昼時の時間のないビジネスパーソンを顧客としているのならば、その人のウオンツは立ち食いソバかもしれません。

しかし、この人のニーズが、『時間をかけずにそこそこおいしいものを食べたい』と考えるのであれば、立ち食いそば屋さんでカレーを出したり、かつ丼などの丼ものを出すのはニーズに合致しているのです。

このように、顧客を定義した上で、その人のニーズを探るようにしていけば開業のための重要な情報を入手できます。

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