市場はどうだ?競争環境を調べて狙い目を探す

経営理念やそれに基づいた事業の概要ができたなら、次は市場があなたの事業に収益をもたらすことができる程度に大きいかを見ていきます。

どんなに優れた事業であっても、どんなに崇高な理念であっても、それらに基づいて構築されて事業が収益を得られなければ、あなたのリソースをその事業に割く意味はありません。

例えば、再生可能エネルギー事業はとても社会的意義が大きく、また、収益性も兼ね備えている事業ですが、ほんの20年前には、社会的意義はともかく、市場が小さかったためにほとんど成り立たない事業でした。

このように、十分な規模の市場があるかどうかについて、よく検討してく必要があるのです。

■その事業にお金を払ってくれるお客さんは十分な数いますか?

見も蓋もない言い方ですが、事業が成功するためにはお客さんがいるだけではだめで、その人たちが喜んでお金を払ってくれることが大切です。

そのため、事業で提供するサービスが『地域の幼稚園児』を顧客ターゲットとしてもお金がでなければ事業が存続できないため、『地域の幼稚園児の保護者』としていく必要があるのです。

■市場に十分な数の顧客がいるか

誰を開業する事業のターゲット顧客にするかを考える際に、この事業にお金を出してくれる人が十分な数いるといった事がとても大切です。

例えば、子育て世代をターゲットとした事業を開業する場合には、その開業する地域に十分な数の子育て世代がいないと始まりません。

また、高齢者の単身世帯をターゲットとした事業を、開発したての新興住宅地で行おうとしても少し無理があります。

このように、市場を考える際には競合を考えるよりも前に、十分な数の顧客(候補)がいるかどうかについて考える必要があります。

■競争環境はどうか

十分な数の顧客がいるとわかれば次に、競争環境がどうなっているかについて考えていきます。

例えば、あなたが和菓子屋さんを開店したいと考えていたとして、市場調査をしたとします。調査の結果、十分な数の顧客がいることは分かりました。

しかし、その地区には和菓子屋が乱立しており、近くのコンビニまで和菓子を取り扱っている状況で供給過多であることが判ればそれほど魅力的な市場ではないと判断できます。

また、競争相手の数だけではなく、競争相手の強さも大切な要素です。例えばあなたが開業しようと考えている地域には、進物として絶対のブランドを誇る『虎堂』と、大衆向けで絶大な指示を受けている『龍屋』があったとします。

この場合、あなたのビジネスが進物需要(贈り物にする需要)を狙っているのならば『虎堂』と、大衆向けの日々のお菓子を扱うのならば『龍屋』と競合します。

しかし、あなたが狙っている客層が、『仲間の集まりにちょっとしたお菓子を出したいと考えている人たち』ならば場合によってはニッチな分野になるかもしれません。

このように、市場の環境、競争環境は色々な視点から考えてみると良いのです。

■但し

「人は自分が信じたいことを信じてしまう」といったのは、古代ローマのカエサルですが、開業の準備をすればするほど、『自分のビジネスはうまく行く』、『競合もいない』といった、『自分に都合のいい事』を信じたくなってきます。

また、そういった心理に陥ると、自分にとって都合のいい情報だけを集め始めるのが人間です。そして、色々な情報を探してみれば自分にとって都合のいい情報は沢山集まると思います。

しかし、市場に顧客がいるかどうか、競争相手が自社と比較して強いかどうかは、ほとんど客観的な事実ですので、希望的な観測ではなく、正直に調査した結果を書いて行って欲しいと思います。

まだ、開業していない段階であれば軌道修正はいくらでも効きます。また、客観的な情報を集めて、紙に書いて眺めていると、競争相手がカバーしていないニッチな需要が見つかる可能性もあります。

そのため、正直に客観的な事実を集めていきましょう。

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