現金と利益と売上は似ていると思えますが全然別の概念です

現金と利益、また売上は「売上が上がれば現金が残るんでしょ。だから売上は利益の事だよね」などと、事業に縁のない方にとっては混同しがちな考え方になります。

もちろん、売上がほとんどそのまま利益になるような幸せな業種もあります。また、売上をそのまま現金で受け取れるような業種もあります。

しかし、必ず売上と利益と現金が一緒であるとは限らないという所を覚えておいてください。

■売上が上がったときの利益は

例えば、あなたの事業が開業した初月に100万円の売り上げを上げることに成功したとします。

■この時、利益はいくらでしょうか?ちょっと考えてみてください。

どうですか?分かりましたか?

「この話だけでは必要な情報が足りないので分からない」というのが答えです。

ちょっと意地悪な質問でしたね。

■小売業とサービス業では

さて、上の例の続きですが、100万円の売上を上げたとき、あなたの事業がサービス業であれば、売上のほぼ全てがとりあえずの利益となります。(粗利益です)

しかし、あなたの事業が小売業だった場合は、商品を仕入れるためのお金が必要ですのでおおむね30%ほどの30万円が利益になります。

このように、粗利益として考えたとしても業種によっては売上と利益がかなり異なってくるという事がわかります。

■そのうえ

そのうえ、店舗や事務所の家賃や水道光熱費。サービスや販売を実施するために必要な人件費、もしかしたら借入の金利も支払わなければなりません。

これらの費用を差し引いたモノが利益となりますので、売上が100万円上がったとしても、利益がいくらになるのかについては決して楽観視できないのです。

そして、もし開業資金を借りているのならば借入の返済とかは、売上からではなく、手残りの利益から行う必要があるといった所に注意が必要です。

■利益が上がっても

さて、利益と売り上げが違うという事が判りましたが、仮にちゃんと利益が上がっている事業だとしても現金があるとは限らないという事に注意が必要です。

上の例で、100万円の売り上げを上げた事業が月末に70万円の仕入れ費用と、10万円の家賃を支払うとします。

この話を聴いただけでは問題があるとは思えませんよね?ちゃんと20万円の利益も出していますし初月としては順調だと思われます。

でも、大切な要素がこの話では抜けています。それは100万円の売上分の現金をいつ回収するかといった点です。

小売業であれば、ほとんど現金での売り上げになると考えられるのであまり気にしなくても良いのですが、他の業種では「お金は1か月後に払うよ」といった条件となることがあります。

この例で、100万円の売上の現金回収が1か月後だったら、月末の80万円分の支払いに間に合いませんよね?

■まとめ

上で書いてきたように、売上と利益の間には『費用』というモノがあります。そのため、売上イコール利益ではありません。

よく聞く年商という言葉は売上を指している言葉ですので、年商1億円の事業であっても、利益率が1%だったら最終的に手元に残るのは100万円といった事もあり得るのです。

また、売上や利益が上がれば、すぐに現金として手元に残るかというとそうではありません。

売上や利益と現金の間には『時間』があります。そのため、現金の回収のタイミングも事業を運営していくときには考える必要があるのです。

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